消えゆく世界と流れる未来に最後の灯を since 2006/4/3
まあ、世の中には変な人というのもいるらしくてさ。
確かに放射能を浴びて育ったコメなんて結局誰も食べたい人なんていないだろう。
ただ、3.11までそれでしかやってこれなかった人たちに対して、
「貴様等は毒米を作ってるから今すぐやめろ」って言うのは、
「教授どもなど理屈ばっかりこねてて使えないから今すぐ研究全部やめろ」って言ってるようなもので。
多少理不尽な気もする。
結局のところ、米を作るのが危険と思われている住民をまるごとどこか、
遊ばせてる畑が多いような場所に移住させられればいいんだけれども。
しかし、東北のおじーさん、おばーさんがそれを許さない。
彼らは『地元』の呪縛を断ち切ることはできないらしい。
俺らがあっち行け、こっち行けと言われる分には一向に構わない。結局どうせ、文句言いながらその方向へ向かうだろう。
だけど、歳をとっている人はきっと、その土地に未練が山のようにあるに違いない。
放射性物質があちこちに拡散していて、きっと、日本に最も安全な所なんて無いだろう。
そんななかで、安全と思われるような部分に米作りを集中させて、危険な区域の食物を排除することは必要な事かもしれない。
結局のところ、全く何も考えず、機械的に行動するのならば、早川教授の言ってることは正しいのかも知れない。
だけれども、実際のところ、医学系のアレではないが、『倫理的な』問題が立ちはだかる。
それでも強制的に全て排除するのか、
多少の放射性物質は我慢して食べつづけるのか。
風潮的には後者の方が強いと思われる。
ただ、実際には法的な規制はかなり緩和されている。
だから、普段食べるものに、完全に安全なものなんて無いのだ。
食の安全とかをもう一回よく考え直す良い機会だ。
そして、色んな事を自分の思うままに喋り尽くす自称『教授』、自称『有識者』のせいで、この国はぐちゃぐちゃになっていることを俺は否むことをしない。
分からないことは素直に「分かりません」って言えない、そんな教授こそがやめさせられるべきじゃないのだろうか?
そして、もしも、何の解決策も無いまま、暴走列車のように突き進むのならば、いっそのこと、未来の事は今の子供たちに決めさせればいいのではないのだろうか?
自称『大人』たちの未来の子供にツケを払わせるようなバカな行為によって、この国はどんどん失っていく。
その失っていくものが文化なのか、歴史なのか。
その失われていくものが命なのか、誇りなのか。
まだ若い俺には分からないな。
『大人』になれば分かるのかな。
何も考えず、何もやろうとしない自称『大人』になれば。