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Azukish

消えゆく世界と流れる未来に最後の灯を since 2006/4/3

2011/06/17

SHIAWASE

2年以上も前の事の夢を見た。

金も無くて、時間も無くて、とにかく忙しかった時代だ。

ただ、結構鮮明に覚えていることも多い。

今は、わりと余裕がある。
でも、何か虚しい。

何かがぽっこりと、心とかいうものから抜け出て、
そこに真空がある、そんな感じ。

そんな空虚を満たしてくれるような夢だ。

いつ見たかはちょっと鮮明ではない。
今日だったか、昨日だったか、それとも単に自分の脳みそが考えただけなのか。
よく覚えてはいない。

今考えてみると、毎日がツラかったあの時間は、
あの時代は、
あの匂いは、
あの空間は、
あの音は、
あの声は、
あの気持ちは、
あの感覚は、
あの痛みは、
きっと、どんなものにも代えられないような、そんなものだったのかもしれない。

と、今嘆いても仕方ない。
仕方ないのは分かってる。

でも、今があまりにも平穏過ぎて、
今があまりにも楽過ぎて、
今があまりにも虚し過ぎて、
今があまりにも眠すぎて、
今があまりにもつら過ぎて、
今があまりにも哀しすぎて、
そんな時代が非常に嫉ましく、そして羨ましく、そんな風に思えてしまう。

確かに、いつか見たような、そんな光景だった。

日常。

ただ、そんな日常だけど、今の僕から見たら、それは非日常。
誰かの日常だったものでしかない。

残念ながら、かつて自分の日常だったものを追体験することは不可能らしい。

それは、僕が過去に生きてるような人間だからか。

ただ、徐々に過去から現在へ、眼の位置がシフトしてきてる。
それは実感してる。

あれは今日。

これは夢じゃない。

散歩をしてた。

家の近くをゆっくりと、犬を連れて、歩いてた。

風が緩やかに、でも確実に、吹いていた。

空がなめらかに、でも滞り無く、蠢いていた。

そんな中、歩いてた。

錆びたガードレール、ひび割れたアスファルト。

川にはゴミがいくつも捨てられてて、臭いはしないけど、綺麗ではないことは確か。

看板の文字は蒸発していて、赤が黄色っぽくなってた。

道行く車はくたびれていて、数年前の映画の一場面みたいだった。

雨が降ったあとだったからか、わずかにそんな肌寒さが残ってた。

僕は歩いてた。

そんなときに、今まであまり好きじゃなかった、そんな不完全性が、なぜか、とても美しく見えてしまった。

何もかもがみんないびつ。

同じ形、同じ重さ、同じ固さのものなんてなにもない。

そんな不完全性。

今まで嫌いだった。

何もかもが筋が通っていて、そんな道を歩いてきたセイか、どうだかは知らない。

でも、そんな、世界中の何もかもがかなり、光って、何かの有名な宝物のように綺麗に見えた。

そんな、日常。
まわりから見ても、自分が思っても、どこにでもあるような、表現するのはしごく簡単な”日常”。

ただ、そんな日常に、何かを感じた。

明日から毎日が変わればいいなと思ってブログを書いてる。

そんな自分は心底、明日も何も変わらないだろうと願ってる。
そんな毎日。

では、おやすみ。
良い夢を見れるといいね。

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